創業者貝畑廣文著書より
・・・・・・悩みながらもただひたすら誠意をもって人に交わり商売をすることを続けた。その結果、口上手になることはできなかったが、「誠実」をもって人に接すれば「信頼」される、という極めてあたり前のことを学んだ。自分にはこれしかない、と思い「誠意」を尽くすことを実行してみると、必ず良い成果が得られたのである。そうしているうちに自信がつき、やがてそれが信念として育っていったように思う。「私の誠実」は、私の欠点が導いてくれた処世訓であった。欠点というものはおろそかにできないものだ、とつくづく思うのである。 「誠」の字の意味は、言葉と行動が一致することである。読んで字の如く「言ったことが成る」ことである。「誠実」とは結局相手に対してわかりやすく、誰にでも納得のいくことである。「誠実」をオカセン(現:株式会社カイタックホールディングス)の企業理念として掲げているが、いまもそれが良かったと考えている。
昭和五十八年七月
<貝畑廣文著『私の誠実』より>